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夜、風が吠え、それにこだまして音を立てる炉の傍ら、木の寝台のなかで子供が静かに眠り続けるとき、ぼくはランプを灯して歩きまわる。友だちのことを考えながら―ジュスティーヌとネッシムのことを、メリッサとバルタザールのことを。ぼくは記憶の鉄鎖をひとつひとつたぐって、ぼくたちがほんの僅かのあいだいっしょに住んでいたあの都会へと戻って行く。ぼくたちをおのれの植物群と見ていたあの都会、ぼくたちのなかに争いを巻き起こしたあの都会―その争いは彼女のものにほかならなかったのに、ぼくらは自分たちのものだと思い違えたのだ。愛するアレクサンドリア!
by gravity97 | 2011-07-02 22:09 | PASSAGE | Comments(0)

優雅な生活が最高の復讐である


by クリティック